山猫を探す人Ⅱ

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2008年 08月 12日

マヨヒガの森

新たな事実が判明しましたので、エントリー内容を書き換えました。
アップに時間がかかり、おもさげねっす。






伝え云う。



マヨヒガの森_c0337257_12143095.jpg

昔この山には金鉱脈ありて、金売吉次なる人物が開きし金山あり。
産出する金は巨万の富を生み、世間の人々はこの山を長者の森と呼べり。
金売吉次を頼り、源義経一行も立ち寄ったという。

そのような山中の屋敷、鉱山施設こそ「マヨヒガ」伝説の元になったのである。

な~んて妄想モード爆走しまくっていますが、
多分、そんな成り行きで命名されたと思われる「長者森」を目指しているわけである。



マヨヒガの森_c0337257_12143022.jpg

気持ちの良い牧草地も終わり、ここは白望山と長者森の最低鞍部に当たる。
牧草地の境界を越えて奥に続く踏跡が・・・・・これは嬉しい。
しかし、ここは滅多に人が来る処とも思えないから、これは獣道であろう。
またもや鹿のお世話になった。(w



マヨヒガの森_c0337257_12143074.jpg

長者森の登りに入るが、殆んど傾斜を感じない緩やかな登りだ。
白望山と違い、笹が消え、下草も疎らだ。
この踏み跡もしっかりしている。残っている足跡はニンゲン様のものでなく、鹿、カモシカのものだ。彼らの山道維持への貢献度は高い。(w



マヨヒガの森_c0337257_12143166.jpg

ぎょえっ!
ま、古いものだからだいじょびだいじょ~び(w



マヨヒガの森_c0337257_12143169.jpg

だんだん尾根が立ってきた。
しかし、晴れていれば気持ちのよいダケカンバ林であろう。
今日は幽玄で神秘的で静寂である。



マヨヒガの森_c0337257_12143146.jpg

林床には其処此処に可憐な花が見られる。



マヨヒガの森_c0337257_12143125.jpg

しかし、成功したのは(成功かえ?)これくらいで、あとは光不足の手振れ地獄に堕ちた(W



マヨヒガの森_c0337257_12143141.jpg

森の一角が少し明るく感じられたので、そこに歩を進めると・・・・・・



マヨヒガの森_c0337257_12143101.jpg

そこが最終目的地だった。
やはりあった、このプレート(w



マヨヒガの森_c0337257_12143114.jpg

三角点を確認。三等三角点でした。



マヨヒガの森_c0337257_12143262.jpg

しかし、霧が深い。
見渡す限りダケカンバの純林だが、若い林だ。
皆伐されたことがあるのだろうか・・・・

或いは鉱山で使うために目ぼしい大木は伐採されたのか・・・・・

いろいろ考えながら長者森を後にした。



マヨヒガの森_c0337257_12143291.jpg

牧草地まで戻ってきて、白望山の一角を眺める。
帰るためには標高差300mを登り返さなくてはならない。

長者伝説、金山、マヨヒガ・・・・・最もディープな領域も今は開けっ広げの牧草地だ。



マヨヒガの森_c0337257_12143246.jpg

いったいこの地に何があった?



マヨヒガの森_c0337257_12143236.jpg

あの大木なら知っているかも・・・・



マヨヒガの森_c0337257_12143239.jpg

少なくとも昭和52年まで此処は深い森だったはず。



マヨヒガの森_c0337257_12143286.jpg

ただ泰然と立ち尽くすのみ。
黙して語らず。



しかし・・・・ここがモトクロスのゲレンデだった事実には・・・・・_|‾|○

拙い山行記録は↓



「shiromi_chouja.doc」をダウンロード

































by Wild_Cat_Seeker | 2008-08-12 22:41 | 遠野の山奥に | Comments(14)
Commented by たみゃちょ at 2008-08-13 21:31 x
長者森の画像、おぅ持ち帰りぃ~!
勝手にこんな霧の森をイメージしていたのですが、ドンピシャ
だったみたい。
いい雰囲気だナァ、と居ながらにして画像を見させて頂いてますが、
実際に行かれた方はすんごぃ・・・・
こんな森に佇んでいたら不安になりそう。
しかも、ガクブルの爪あとを見た日には。。。。

またもや妄想で、屋敷跡を伺わせる空き地があったらナァ、などと
思ってみましたが、
一部は牧場と化していた・・・?


が、やはり晴れ日も逝ってみたいっしょ(ww

Commented by とらねこ at 2008-08-13 21:59 x
爪跡に獣道、しかも霧濃き森・・・これは少し尻込みしてしまいそう、山猫さんの探究心に脱毛・・・汗・・・脱帽です。
続石です・・・。

それにしても考察による内容も興味深いです。

Commented by numako at 2008-08-13 22:10 x
なるほど、正に小国川を遡った処。現国道沿いの牧場の辺りはけっこう平坦地も広がるし。
しかし、話に依ればかつては小国に越えるには立丸峠より躑躅峠の方が流行っていたらしいです。
新田の辺りも人通りの少ない山奥だったとすれば、ありえる話かもですねえ。

Commented by yamaneko at 2008-08-13 23:45 x
たみゃちょどん

久恋の山でした。ある意味絶好の雰囲気で登れたのはラッキーでした。
はい、半分負け惜しみです(w

天気悪すぎて、どーぶつの気配は皆無でしたね。
半分マジに館跡を探したりなんかして・・・面白い山旅でしたよ。

そろそろ遠野インですか?
夢花火も見られるのかにゃ?
実り有る旅をお祈りいたします。

Commented by yamaneko at 2008-08-13 23:54 x
とらねこ様

考察は妄想爆発でっす(w

義経も吉次も歴史ではフィクション扱いですから(w
でも、山続きは最大の産金地、金沢ですからこの山のどこかに古い鉱山が残っていても全然不思議ではありません。
あるいはマヨイガも(w


Commented by yamaneko at 2008-08-14 00:07 x
numakoどん

実は、この鞍部をマヨヒガの地と推測した後も、今一しっくり来なかったんですよう。
問題は話しに出ていた「三浦家」の位置。
上湯沢にあったとしたら、遡った沢は、今のバイパス沿いの沢ということになります。そのどんづまりは長者森の西斜面・・・・さてさて、どんなもんでしょう?
小国川を遡ったとしたら、新田あたりに恩徳金山の精錬施設があったとしても不思議じゃないかも・・・・

で躑躅峠!
いきなりディープな名が(w
ここも訪れたいポイントです。

Commented by numako at 2008-08-14 17:25 x
>上湯沢にあったとしたら
ありゃ、そうか三浦家はそっちにあったのか_|‾|○

いずれ、マヨヒガ伝説は三浦家の隆盛を理由付ける作り話だとしても、
それを納得させるだけの背景は無いとそれこそお話にならないですもんね。

って、例の鳥海文書wを読み返していたら、
~さらに白見山のすぐ北側には長者森という金山がある。
これは遠野の小松長者が掘った金山だとの伝説があり、
昭和十七年頃には一キロ以上もの坑道が掘られたこともあった。~
えっ、坑道って何処だ!

Commented by yamaneko at 2008-08-14 21:52 x
numakoどん

問題は遠野物語初版にあった挿絵ですた。
図説「裏鳥海文書」(wによると当時の三浦家は白望山からいづる沢と恩徳山からいづる沢の合流点にあると描かれています。
さふいふ地形は新田しかないな~と思いつつ、待てよ長者森を白望山の一部と考えていたのなら、上湯沢こそ・・・・(w
本当に宛然としてオモロイですわい。

んで例の鳥海文書を(w読み返してみると。。。

をを! 坑道とな!
さて、長者森の東西南北何処にあったのか・・・こりはまた深まる謎(w

Commented by about at 2008-08-15 00:11 x
お晩です。
長者について。
長者屋敷跡とかいうのが琴畑の奥にあるらしいことをどこかで書いたような気がするのですが、その長者について大槌側の話しにも「遠野側から大金持ちが来て何か仕事をやり、殿様にも金を貸すほどの人が住んでいた」という話しがあるのだそうです。これについては未確認ですので今もそういう話しが残っているのかどうかは不明なんです。大槌町でも産鉄に関する調査を行っているのであれば何か資料がありそうな感じがするのですが、今のところ手を付ける予定はありませんw
琴畑辺りでもカナクソが見つかっているらしいのですが自分では未確認ですので何とも言えないです。
こういうことに関係して金持ちがいても不思議はないのですが。

Commented by numako at 2008-08-15 02:43 x
なるへそ、そんな裏鳥海文書も!w
って、yamanekoさんのレス見て「えっ」と思って「小国 三浦家」でググったらいきなり信憑性の高い表鳥海文書wにぶち当たったのですよw
今それをググり返してみたら「下湯沢」だった_|‾|○
こりゃまたビミョーな位置だ。謎は深まるばかりだわw

aboutさん、直接金鉱や鉄鉱を探していた山師は基本的に流浪の民。
そういう人々は儲けたとしても大きな家屋敷を構える事は無かったと思うのですよ。
つまり、そういう土着ではない人々を当て馬にして、土着の大家の隆盛を理由付けた話が「マヨヒガ伝説」では無いか?と、ふと思ったのです。
でも三浦家が何で財を成したか今のところ分からないので、それによってもちょっと話が変わってくるかもしれませんけどw


Commented by yamaneko at 2008-08-15 06:30 x
aboutどん

やはり、情報量が違いますねぇ~。続石です。

琴畑-樺坂峠-金沢-大槌は所謂、古道で人馬、物資の行き来は結構あったらすいです。鉱脈から離れたところで鉄滓が見つかるハナシは高清水の鉄滓のと同様かしらん?

遠野の大金持ちって小松長者ですかに?

また、大仕事とは・・・・確か東海岸にはたたらコンビナート(wがあったはず。それかしらん?

って、資料もなしに彷徨っても核心には行き着けませんが、それがまた楽しい(w

Commented by yamaneko at 2008-08-15 06:41 x
numakoどん

ちょっち時間がないので会社でぐぐって見ますわ(おいおい)笑

ジョーダンはマイケルだけにして・・・・

やはり、三浦家の位置は下湯沢_|‾|○(wでしょうね。
挿絵は厳密に言うなら間違いだったということに・・・・

ぎゃ! いけねぇ・・・遅刻モードに突入する!
しかしお盆に休めない自分って・・・_|‾|○



Commented by あ~る at 2008-08-15 23:39 x
お盆に休めない・・・_|‾|○
遠野夢花火を堪能しましたよーん
音だけ・・・_|‾|○

そういえば、ビックコミックで[水木しげるの遠野物語]が
連載されていますけど見ますたか?

Commented by yamaneko at 2008-08-16 10:06 x
あーるどん

あーるどんも休めないお盆ですか。
つらいっすね。

水木しげるの・・・・
なぬ~な情報ですね。
コミック関連はすでに守備範囲外ゆえ、気付きませんでした。
さて、単行本になったら・・(w

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