山猫を探す人Ⅱ

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2017年 01月 09日

寒風逍遥

旅の終わりの日の日記です。

宿をチェックアウトし駅に向うが、30分ほど余裕がある。
歩ける範囲で街を逍遥しよう。
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大方仕事も収まり、街は呆けた明るさに満ち満ちていた。
忙から閑に一夜にして変わる不思議を噛みしめながら街を流す。
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遠き峰々は白く化粧しても、街中に雪は残らず・・・・
例年になく暖かな年末年始らしいが、
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そこはそれ、七竈の実がフリーズドライになるくらい寒風が吹きつけ、軟弱都会人を戦慄せしめる。
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ぼぉうと鳴る風の音は高く、遠野の冬は聴覚を通じて体を芯から冷しにかかる。
ゴミ出しの昔若かったご婦人に唐突に挨拶され、次に上った言葉も
「遠野は風が冷たいからね~」
余程、私が寒そうにしていたからだろうが、本当にそう思う。
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通りの向こうの街並を検分していたら、ギィと音を立てて軽自動車が止まった。
何かあったのかと見やる。ちょいと強面の運転手と目が合った。
次に自分が横断歩道の前にいることに気付き、すべてを悟った。
渡る必要のない横断歩道を渡ることで、私はその親切に感謝の意を表した次第。
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挨拶をくれたご婦人も車を止めてくれた御仁も、私を通い人と見破っていたと思う。
(少々軽装でカメラ下げていたから当たりまえか)
ささやかなる「おもてなし」の心遣いのおかげで私は駅までの戻り路を
背筋伸ばして歩くことが出来た。

もう、電線を鳴らす風も気にならなかった。





by Wild_Cat_Seeker | 2017-01-09 09:57 | 遠野の街中で | Comments(0)


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