山猫を探す人Ⅱ

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2012年 07月 21日

郡上八幡にて

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郡上八幡の駅に着いたのは14時を大きく回った頃だったが、一向に暑気が去る気配はなく、むしろ風が弱まり、その粘着度を増したようで、体に溜まった熱を逃がすため汗はますます盛んに額から首筋から脇の下から胸から背中から噴き出してくる。



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駅から街場までは1キロほど離れている。
コミュニティバスやタクシーという手段はあるが、バスは40分後、タクシーは生来の貧乏癖で選択肢になることはなく、勢い歩くことになる。



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歩くこと10分で郡上八幡の中心街に到着した。
それまで人の姿を目にすることが稀だったのに、どこから湧いて出て来たのか観光客が思い思いにそぞろ歩き店をひやかし、額の汗をぬぐっている。
この炎天下に駅から歩いてくる物好きは居ないのだろう。地元の方が汗をかきかき顔を顰めつつ時折カメラを構える私をどのような目で見ていたか容易に想像がつく。
稀なのは私の方ということだ。



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目抜き通りの商店街が尽きたところに、なんともレトロチックな町役場が残っていた。
青い空と白い雲がまるで宮崎駿のアニメーションのような作り物の雰囲気を醸し出しているが、写り込んだ人々の姿が辛うじて現実感を繋ぎとめている。



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しばし、橋の上で川風に吹かれて涼を摂る。
ここは地元の子供たちが度胸試しで川に飛びこむ場所だ。



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時折、観光客も飛び込むそうだが、橋の上から川面まではざっと12mあり、これはビルの5階の高さに相当するそうだ。高所恐怖症で水難の相を持つ私にとって二重の意味で忌むべき場所である。
普通の汗が冷や汗に代わり、おかげですっかり暑さが引いた。



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再び、炎天下の街を歩く。
白い石畳と濃き影は私に夏を感じさせぬ訳にはいかない。



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冷や汗効果は10分と持たなかったので、再び水辺へと足を向ける。



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郡上八幡は長良川の支流である吉田川と小駄良川の落合に発達した街で、成り立ちは城下町に属する。



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袖壁のある街家と両側に側溝のある通りが実に良い雰囲気を演出しているが、
これは止むにやまれぬ必要性から生まれた風景だ。
最初の街並は17世紀の頃、大火事によって全焼したという。その復興の際、防火のための水路を引き、家々は類焼を防ぐため袖壁を発達させた。



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今でも、軒先には防火用のバケツが下がり、防災意識は高い。



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陽は大きく傾き、路地の隙間から長く細く燦爛する。
地元の子等が遊び、暑気が落ち着いたのを見極めた爺様が縁台で煙草を喫む。
気付けば周囲に観光客の姿は見えず、ここは生活の場であることを悟る。



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そろそろ、滞在時間が尽きたようだ。



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伝統的な水舟で最後の涼を摂り、駅へと向かう。



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列車を待つ間、ビールを立て続けに2缶開けてしまったのは蛇足である。
おかげで帰りの長良川鉄道の車窓はあまり記憶がない。
乗り鉄としては、あるまじき行為である。



by Wild_Cat_Seeker | 2012-07-21 12:54 | 旅行・地域 | Comments(8)
Commented by nooree at 2012-07-21 17:51 x
こちらも最高の雲来てましたね!(^^)!
1km歩くのは・・・yamanekoさんならね~^^;
好い感じ満載でした・・・ご馳走様でした(^^)/

Commented by yamaneko at 2012-07-22 11:12 x
nooree様

おはやうございます[E:sweat01]

気象庁が郡上八幡に梅雨明け宣言したのは、この次の日でした。
夏空と古い街並みはどこを切り取っても絵になりますから
ワタクシ如きでも^^

いつも枚数多くてスミマセン。
パソコンふりーずしてませんか?w

Commented by 宝飯爺 at 2012-07-22 20:39 x
郡上8マンですね~良い雰囲気ですね~(^^;)
年寄り切符が使えればねぇ~ワダスも行くのですが・・・JR倒壊・・・いや東海
管内なので逝けませんね~(涙
郡上踊りが有名ですね~朝まで踊るというアレ!
行ってみたいもんです。(ワダスは踊りませんけどw)

Commented by 一如 at 2012-07-22 20:56 x
へんなシンクロ(笑
ワダグジだけがわかるワダグジだけのシンクロでした
ぐじょのなぁ~~~ のフレーズは脳裏に張り付いていましたが自分には何の繋がりもないので不思議でした!
ちょっと前に「郡上一揆」にヒットしてまして、悲しい歴史を読んだばかりだったのしゅ(涙

歴史っつぅのは悲しいことが多過ぎて。。。。

Commented by yamaneko at 2012-07-22 23:02 x
宝飯爺様

郡上八幡
とても良い雰囲気でした。

郡上おどり、清流の街、古い家並、あと知らなかったのが食品サンプルの街でした^^

今回の旅の切符はJR東日本の駅ネットで買い求めましたが、これがJR東日本の管轄でしか受け取れないので、すべての切符を初日に受け取りました。つまり計画通りが必須で変更不可というプレッシャーw

一度行ってみてくなさい。
郡上八幡ー白川郷ー富山のラインは見どころイパ~イですよん^^



Commented by yamaneko at 2012-07-22 23:31 x
一如様

おやおや、脳内シンクロですか^^

郡上一揆ですか~、史上最も悲惨な一揆という説明をどこかで目にしました。結局、殿様の家を断絶にまで追い込んだ稀な一揆であったとも・・・・

歴史は年月を凝縮しちまいますから
悲しいことがサンドイッチになっています。

Commented by とらねこ at 2012-07-23 20:56 x
いつか行ってみたいところのひとつですね。
青年期頃の旅番組で橋から飛び降りる少年達、鮎釣りの名人・・・心魅かれるものがありましたから・・・郡上踊り、そして幕末戊辰戦争で会津に加勢した郡上藩も忘れられないですね。

Commented by yamaneko at 2012-07-24 00:04 x
とらねこ様

ワタクシも及ばずながら10年来久恋の地でした。
駿府奉公時に企画しては流れて、ついに今年成就と相成りました。

そうでした。
維新の頃のこの小さな藩の採った方針はすごいですね。
いはゆる2面外交をやってのけたのですよね。
会津藩へ助太刀を送る一方で、明治政府にも取り入り・・・・
余裕なんて全くない山の中の小藩の凄みを感じます。



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