山猫を探す人Ⅱ

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2006年 10月 29日

遠野「猫」物語3

路傍にねごっこの多きこと諸国其比を知らず。

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路地には必ず一戸の猫家ありて、ハンノラネコと云ふ神を祀る。其家をば大同と云ふ。
此家は発泡須知呂緒瑠と段菩緒瑠を重ねて、四角なる穴を明け、之を通して出入り口とす。
(中略)
大同の家には必ず畳1/10帖の室あり。此部屋にて夜寝る者はいつも不思議に遭ふ。
引っ掻きキズを作るなどは常のことなり。或はネコキックを受け室より突きださるることもあり。凡そ静かに眠ることを許さぬなり。



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同じ人Y屋の路地に入りて白黒きぶち猫に遭へり。白黒斑猫はY屋の嫁猫の子なりと云ふ言伝へあれば、若しデジカメを出して写すこと能はずば、必ず祟あるべしと思案せしが、名誉のブロガーなれば世間の冷たい視線にも耐え、思い切りて之を写すに、手応へはあれども猫少しも写らず。此時もいたく胸騒ぎして、平生魔除けとして危急の時の為に用意したる32MB_MMCを取出し、これを装着しシャッターを押し放したれど、猫は猶写らず。あまり怪しければ良く見るに「カードがいっぱいです。」の文字ありき。数百枚の写真を撮る間にどのカードもいっぱいとなりけり。全く魔障の仕業なりけりと、此時ばかりは電功堂に行けばやと思いたりきと云ふ。



遠野「猫」物語3_c0337257_12071067.jpg

yamaneko氏の祖父は百ばかりにて三四年前に亡くなりし人なり。此人の孫が青年の頃と云へば、平成の頃なるべきか(モンクアッカ?)。遠野の地にはハンノラネコあまた来住してありき。
一日市にも駅前通りにもネコ屋敷あり。大工町の突端にもハンノラネコの住みし場所あり。ネコマンマは密々に振舞われ、遠野郷においても之を目当てに訪れたる者あり。
M屋に行きたる人の話に、ハンノラネコはよく集まりては嘗め合ふ者なりなど云ふことを、今でも話にする老人あり。









by Wild_Cat_Seeker | 2006-10-29 06:28 | 遠野の動物たち | Comments(16)
Commented by のら at 2006-10-29 09:30 x
モンク アリマセン^^ ^^ゞ

>ネコマンマは密々に振舞われ・・・ハイ フルマッテ オリマス・・・
お隣、ご近所の目を気にしつつ・・・
ネコマンマを振舞う行為も、振舞わない行為(?)も胸が痛みます・・・
ハンノラちゃん達、かわいいですね。


Commented by とらねこ at 2006-10-29 10:23 x
少しご無沙汰でした。
まずは数日前ののエントリー「はやちね」・・我家近所のはやちね食堂もとりあげていただきありがとうございました。
マーボラーメン、辛し味噌ラーメンがおすすめです。普通のラーメンもまあまあいけますよ。

さて、町猫・・・どこか哀愁を感じながらも強くたくましく生きているといった印象がございます。
遠野の町場の人達は、結構猫好きが多いのかもしれません。猫にとっては幸か不幸かは判断しきれませんが、生き生きとそして反面のんびりと生きている、幸せなのだろうと思いたいですね。

Commented by yamaneko at 2006-10-29 10:57 x
のらさん
今回登場のハンノラたちは恵まれている方でしょうね。飼い猫により近いノラです。
エサあげの是非は判断難しいです。
これからの冬をどう生き延びるのでしょうか?
ネコにはネコの越冬術があるようです。

Commented by yamaneko at 2006-10-29 11:26 x
とらねこさん
土淵達曽部線を走って「はやちね食堂」を目にすると、「ああ、駒木だなぁ」と認識できるようになりました。(笑)

遠野の町場も郊外も、間違いなくネコ密度は濃いですよ。逞しさには欠けますが、街のリズムに合ったネコに育っているようです。(笑)

Commented by tamachi at 2006-10-29 19:16 x
町で出会うハンネコには、ひゃうきんなる猫多いものなり。
大工町で出会いたる猫に近づかんとすれば、その猫いきなり「まくれんこ」を披露したる。

また、Y屋の発砲諏血老婁の小屋にて2匹の仔猫を認めたり。

今回も視線に留まることなくM屋を見逃した玉千代なる者、正に其の目は節穴としか言いようがないものなり。




Commented by tamachi at 2006-10-29 19:17 x
あ";
「ハンノラ猫」です。
半猫って何者だー!


Commented by 宝飯 at 2006-10-29 19:21 x
猫の交通事故も多し、夜遊びの帰宅?途中にはねられ 黄泉の国に旅立つ猫はなはな多し・・
早朝カラスの朝食になる猫みれば誠に哀れなり・・新張村の宝飯爺の友人にてバイパス沿いに
住める某の飼い猫、夜遊びに出たまま神かくしに遭えり・・家の者必死に探すも見つからず 
某の婆さんバイパスに風呂敷の様な物見つけ
よくよく見ればこれ飼い猫なりて、あまたの車のタイヤになめされ三味線の皮のようになりけり・・この話友人の某に直接聞きし話なり・・
合掌・・どんどはれ


Commented by yamaneko at 2006-10-29 20:23 x
tamachiさん
ひゃうきんになるのは相手によるやうです。

嫁ネコ
「それ以上近づかないで!」
子猫
「怪しいヤツ! 母ちゃんに近づくな!」
M屋のねごっこたち
「眩しいなぁ、あっち行け!」

はい、yamaneko3連敗です。

やや、Y屋に子猫2匹とな?
だんな猫はいましたか?

4月以来見てないもので、心配です。

Commented by yamaneko at 2006-10-29 20:24 x
半ネコとは
山猫、とらねこ、玉ねこ、のらねこを指す。
その生息域は南はカゴンマから北はトオヌップに及ぶものなり。

Commented by yamaneko at 2006-10-29 20:35 x
宝飯様
輪禍に遭うねごっこほど哀れなるものはなし。
しずおかのyamanekoなる者、幼かりし頃はねごっこの居ない時期はなしと伝えリ。名にしおう都会なれば、天寿をまっとうしるねごっこは1匹もおらず、大概は輪禍遭いて他界せり。
もはやねごっこを飼うこと能はずと思えど、やはり寂しさに勝てず、8代に渡って飼い続けたり。
どんどはれ

Commented by about at 2006-10-30 02:12 x
お晩です。
「どんどはれ」と〆られております故、コメントしようか迷いました…とは言え、この「ネコ」達を見てしまっては素通りはできないとの判断に至りました(笑)。
どのネコもスマートな顔立ちにやや大きめの耳。艶のある毛並みで触れればふわふわしてそうです。土やら泥やらで汚れていないのは周囲が舗装されているからでしょうか。そのしなやかな姿態と優雅に歩く姿が想像されます。
轢かれないで欲しいと願いますね。
どうやら、中途半端な速度で走る車には目測を誤って車道に飛び出す傾向がみられます。

Commented by yamaneko at 2006-10-30 06:46 x
about様
おはようございます。
そうですね。これらの猫たちは飼われているに等しい状況と思われます。町場ゆえの輪禍、痛ましいです。せめて横断歩道を渡る知恵をつけてもらえれば・・・(笑)

Commented by のら^^ at 2006-10-30 07:56 x
kagonma・・・^^

Commented by yamaneko at 2006-10-31 06:56 x
↑^^

Commented by てずから at 2006-10-31 19:43 x
花巻遠野間の猫出没スポットをおおむね押さえているので、夜に帰宅するときにはとにかくノンビリしたスピードで運転しています。
実家の猫たちも輪禍にて死亡しているので、今飼っている猫たちはなんとか天寿を全うして欲しいと切に願うのでした。


Commented by yamaneko at 2006-10-31 21:20 x
てずから様
やっぱり、てずからさんをはじめとした猫好きな方々がいるから遠野は猫ワールドとなっているのですね。愛情たっぷりの猫たちはしやわせですね。

もっともねごっこたちは我関せずですがね。(笑)

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